ワンオク×庵野秀明のホンダCM
ふと格好いいテレビCMに目を奪われた。
それがこちらのHONDAのCM。
このCMには、ONE OK ROCK(オフィシャルHP)というバンドと、
エヴァンゲリオン、ふしぎの海ナディア、
シン・ゴジラで有名な庵野秀明(株式会社カラーHP)さんが出演している。
変わった組み合わせだが、それぞれ、ホンダの黒と赤のシビックに乗り、
荒野と街をさっそうと走っていく。
その映像と共に、本人の声のナレーションが流れる。
ホームページによると、ONE OK ROCKの方はロサンゼルスまで行って、
ロケを行ったそうだ。
CM中のセリフが気になったので、書き出してみた。
Go, Vantage Point(ゴーバンテージポイント)セリフ全文
TAKA(ONE OK ROCK:vo):世界には約8000もの言語があるという。
庵野:自分の外には自分の知らない感情が無数に存在し、まったく矛盾する幸福感を持つ人たちが、隣り合わせで生きているのだ。
私のLOVEは誰かの悲しみだったり。
TAKA:あっちとこっちが、日々対立する。ジレンマは現実である。人間たちよ、出かけよう。
ここから、その体と頭と心を連れ出して、見晴らしのいい場所まで行こう。
壁があるなら…
庵野:壁の上に立って、しっかり向こう側を想像してやろうじゃないか。
TAKA:Go,Vantage Point.自分をもっともっと連れ出すんだ。
見晴らしのいい場所へ。
と、最後にhondaの企業ロゴが表示されて終わる。
有利な地点、 見晴らしのきく地点のこと。
セリフ(ナレーション)考察
ここで二つの気になるセリフがあった。
①
庵野:自分の外には自分の知らない感情が無数に存在し、
まったく矛盾する幸福感を持つ人たちが、隣り合わせで生きているのだ。
私のLOVEは誰かの悲しみだったり。
②
TAKA:あっちとこっちが、日々対立する。ジレンマは現実である。
人間たちよ、出かけよう。
(ミュージック)ここから、その体と頭と心を連れ出して、見晴らしのいい場所まで行こう。
壁があるなら…庵野:壁の上に立って、しっかり向こう側を想像してやろうじゃないか。
という二か所である。
一つ目の、
「まったく矛盾する幸福感を持つ人たちが、隣り合わせで生きているのだ。私のLOVEは誰かの悲しみだったり。」
という部分は、「縁」ってこういうことだよなとリアルに思わせてくれる言葉選びで、感心した。
これ結構名言だと思う。
もう一つは、TAKAさんと、庵野さんの2人の言葉のリレーがある箇所で、
「壁があるのなら…(TAKA) 壁の上に立って、しっかり向こう側を想像してやろうじゃないか。(庵野)」
というところ。これがけっこう独特だなと思った。
こういう時は、「壁を壊す」「壁をぶちやぶる」という表現を使いそうなものなのだが、
そうはせずに、「壁の上に立つ」という。
つまりは乗り越えるということなのだろうし、
「立つ」という表現を使うことで、
より挑戦的なイメージが浮かぶ。
腕組みしながら、これから先の景色を眺めているような
光景が見えてくる。
しかも、その壁の上で堂々と、
「向こう側をしっかり想像してやろう」と言い放つのだ。
ここも面白いところで、
壁の上に立っているから向こう側は見えているはずなんだけど、
「想像してやろう」ということは、
実はここ、「創造」とかけてるんじゃないかと思う。
イマジネーションでこれから先の世界を創造する
というような感じで。
それぞれに置き換えるならば、
TAKAさんは音楽で、
庵野さんは映像で。
最後にはそんな二人の共通点、交流点が見えて
「もっともっと自分を連れ出すんだ」と
見晴らしのいい場所へ(高み)行くんだと、
自らを鼓舞するようなセリフで終わる。
そんなかっちょいいCM。
やるよね。
HONDA
ぼくも、Vantage Pointへ。
■大江英崇 SNSアカウント
下記ボックス内のSNSマークをクリックしてください。
※友達申請/フォローはお気軽にどうぞ。
一言メッセージいただけると嬉しいです。
コメント